インデックス投資だけで本当にいいの?資産形成の道筋をずらさないための話

投資信託
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資産形成を始めようと思ったとき、最初に迷うのが「何をコア資産にするか」だと思います。

金がいいのか。 個別株がいいのか。 債券がいいのか。 不動産がいいのか。 銀行でおすすめされた投資信託がいいのか。 保険屋さんに紹介された貯蓄型保険がいいのか。

選択肢が多すぎて、逆に動けなくなりますよね。

このブログ(お金ののびしろ部)では、資産形成を守り×攻め×運用で考えています。今回の話は、そのうちの運用の中心を何にするか、という話です。

先に結論を言うと、初心者が資産形成の道筋をずらさないためのコア資産としては、ネット証券で低コストな全世界株式インデックスファンドを買うのがかなり有力です。

代表例が、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、いわゆるオルカンです。

ただし、誤解してほしくないことがあります。

これは「オルカンを買えば絶対に儲かる」という話ではありません。投資なので元本割れはあります。短期では下がることもあります。

それでも、なぜコア資産として有力なのか。理由を順番に整理します。

オルカンはコア資産をシンプルにする考え方

理由1:ネット証券なら、余計な手数料を抑えやすい

まず大事なのが、手数料です。

投資のリターンは、自分で完全にコントロールできません。でも、手数料はある程度コントロールできます。

オルカンは、公式情報でも購入時手数料なし、運用管理費用(信託報酬)は年0.05775%以内とされています。これはかなり低い水準です。

一方で、銀行や窓口でおすすめされる投資信託の中には、購入時手数料がかかったり、信託報酬が高めだったりする商品もあります。

たとえば、信託報酬が年0.05%台の商品と、年1%台の商品では、数字だけ見ると小さな差に見えるかもしれません。

でも、100万円を運用すると考えると、かなり見え方が変わります。

年間コストの例 100万円あたりの年間コスト
年0.05775% 約578円
年1.0% 約10,000円

差は、1年で約9,400円です。

これが20年続くと、単純計算でも約18万円以上の差になります。実際には運用額が増えたり減ったりするのでピッタリこの通りではありませんが、「たった1%くらい」と軽く見ないほうがいい理由はここにあります。

でも、投資は1年で終わりではありません。10年、20年、30年と続けるものです。毎年のコスト差は、お風呂の栓から少しずつお湯が漏れていくようなもの。最初は小さく見えても、長い時間では無視できない差になります。

だからこそ、コア資産は低コストで持ち続けられることがとても大事です。

理由2:全世界にまとめて分散できる

インデックス投資で世界へ分散するイメージ

オルカンは、世界中の株式にまとめて投資するインデックスファンドです。

1つの会社、1つの国、1つの業界に集中するのではなく、世界全体の株式市場に広く分散します。

個別株は面白いです。うまく当たれば大きく増える可能性もあります。でも、1社の業績や不祥事、業界の変化に大きく左右されます。

不動産も魅力があります。ただ、物件選び、融資、管理、空室、修繕など、かなり事業に近い要素があります。

金や債券にも役割はあります。でも、長期で大きく資産を育てる「主役」として見ると、株式の成長力は外しにくいです。

オルカンは、そうした世界株式の成長を、1本で広く取りにいく商品です。

理由3:大きな資金が集まっている

ファンドは、規模も大事です。

なぜなら、運用資金が大きいファンドほど、投資家が多く、運用が安定しやすく、途中で小さくなりすぎるリスクも相対的に下がりやすいからです。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の月次レポートでは、2026年5月末時点の純資産総額が12兆円超となっています。

もちろん、規模が大きければ必ず良いというわけではありません。でも、長く持つコア資産として見るなら、多くの人に選ばれ、資金が集まっていることは安心材料の1つになります。

ここで大事なのは、「人気だから買う」ではありません。

低コスト、分散、運用規模。この3つがそろっているから、コア資産として考えやすいということです。

理由4:世界の人口と経済成長に乗れる

長期で世界株式に投資する考え方の根っこには、世界全体の成長があります。

人が増える。 働く人が増える。 消費が増える。 企業が商品やサービスを作る。 利益を出す企業が増える。

もちろん、人口が増えれば必ず株価が上がる、という単純な話ではありません。人口が増えても、政治、戦争、金融危機、技術変化などで市場は大きく揺れます。

それでも、国連の世界人口推計では、世界人口は2024年の約81.6億人から、2050年には約96.6億人へ増える見通しです。

世界全体で見ると、まだ成長余地はあります。

オルカンは、アメリカだけ、日本だけ、インドだけに賭けるのではなく、世界全体の成長を取りにいく考え方です。

お風呂で言えば、1本の蛇口だけに頼らず、世界中の蛇口から少しずつお湯を入れていくイメージですね。

理由5:アメリカの成長も、他の地域の成長も取りこぼしにくい

よく比較されるのが、オルカンとS&P500です。

S&P500はアメリカの主要企業に投資する指数です。過去の成績が強かったこともあり、とても人気があります。

では、オルカンとS&P500ならどちらがいいのか。

私の考えでは、初心者のコア資産としてはオルカンのほうが道筋をずらしにくいです。

理由は、オルカンの中にもすでにアメリカが大きく入っているからです。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の2026年5月末月報では、組入上位国・地域の1位はアメリカで、比率は62.4%です。

つまり、オルカンを買ってもアメリカを外しているわけではありません。むしろ、かなりアメリカ中心です。

そのうえで、もし今後ヨーロッパが伸びても、インドが伸びても、日本が伸びても、東南アジアが伸びても、世界全体に投資していればその成長を拾いやすくなります。

アメリカだけに集中するか。 アメリカを中心にしつつ、世界全体も持つか。

この違いです。

注意点:インデックスファンドは長期投資の商品

相場下落時にやることとやらないこと

ここまでオルカンの良さを話してきましたが、注意点もあります。

インデックスファンドは、短期で売買して利益を狙う商品ではありません。

長期で持つ商品です。

1年で下がることはあります。3年で苦しい時期もあります。リーマンショックやコロナショックのように、世界中の株式が一気に下がることもあります。

だから、いっときの感情で売買する商品ではありません。

最低でも10年、できれば15年以上の目線で考えたいところです。

ただし、ここも断定はしません。オルカン自体は2018年に設定されたファンドなので、「オルカンを15年以上持てば必ずプラス」という実績はまだありません。

参考にできるのは、あくまでMSCI ACWIなどの世界株式指数の過去データです。そして過去がそうだったとしても、将来も同じとは限りません。

大事なのは、15年持てば絶対大丈夫ではなく、長期で持つ前提がないなら、株式インデックスは向いていないということです。

一括投資か、積立投資か

次に迷うのが、一括か積立かです。

理論上は、すでに投資できるお金があるなら、一括投資のほうが期待リターンは高くなりやすいです。なぜなら、早く市場にお金を置いたほうが、成長を取りにいける時間が長くなるからです。

たとえば、100万円を年5%で20年運用できたと仮定します。

  • 今すぐ100万円を置く:20年後は約265万円
  • 1年待ってから100万円を置く:19年後は約253万円

差は約12万円です。

もちろん、現実の株式市場は毎年5%ずつきれいに増えるわけではありません。大きく下がる年もあります。これはあくまで「市場に長く置くほど、成長を受け取る時間が増える」という考え方をつかむための例です。

ただし、これはメンタルを無視した話です。

投資した直後に大きく下がったら、かなり不安になります。そこで売ってしまったら、長期投資どころではありません。

だから、少しでも怖いと思うなら、積立が無難です。

積立は、最高効率ではないかもしれません。でも、続けやすいです。続けられることは、初心者にとってかなり大きな価値です。

投資は、理論だけでなく、自分の感情とも付き合うものです。

銀行や保険で紹介された商品はダメなのか

銀行や保険で紹介された商品が、すべて悪いわけではありません。

ただし、確認しないまま契約するのは危険です。

見るべきポイントは、最低でもこの3つです。

  1. 購入時手数料はいくらか
  2. 信託報酬や保険関係費用はいくらか
  3. 途中でやめるときの制約や解約控除はあるか

特に、保険は「保障」と「運用」が混ざっていることがあります。

保障が必要なら保険は大事です。でも、資産形成だけが目的なら、低コストな投資信託と比べて本当に有利なのかは冷静に見たほうがいいです。

お金ののびしろ部的には、まずシンプルに考えます。

保障は保障。 投資は投資。

混ぜるほど分かりにくくなります。

まとめ:コア資産は、迷いにくい形にしておく

資産形成で大事なのは、最初から完璧な商品を当てることではありません。

道筋をずらさないことです。

金、個別株、債券、不動産、保険、銀行で紹介された投資信託。どれにも役割はあります。

でも、初心者が長期の資産形成を始めるなら、コア資産はできるだけシンプルにしたほうが続きます。

その有力候補が、ネット証券で買う低コストな全世界株式インデックスファンド。代表例が、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。

ただし、これは万能薬ではありません。

短期では下がることもあります。元本保証ではありません。感情で売買すれば、せっかくの長期投資も崩れます。

今日の一歩は、自分のコア資産を1つ決める前に、手数料・分散・保有期間の3つを確認することです。

お風呂のお湯は、毎日少しずつ溜めるもの。資産形成も同じです。ここから一緒に、のびしろを伸ばしていきましょう。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の商品購入を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断は、ご自身の状況に合わせて行ってください。

参考にした情報

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